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二度目の恋

第3章 前触れ

事務所から本社までは電車で30分かかる。

乗り換えを考えると車の方が早いが、本社が都市部にあるため、基本的には車で来ることが禁止されていた。


車出勤、かつ仕事も車移動が当たり前な和也にとっては苦痛だが、今日は余り苦にならない。


…単純だよな、俺。

私用の携帯を取り出し、かなみへメールする


〈お疲れさま!
今日俺、本社へ行ってそのまま帰れるから、良かったら飯でも行こう〉


携帯を閉じて顔をあげる。


ドアを映る自分の顔も心なしかにやけている。


まだ、打ち合わせ終わってねーぞ!


自分に言い聞かせて、本社へ向かった。

しかし…電車が到着する頃、和也の携帯が震える。
かなみからのメールだった。


〈お疲れさま~
私も今お使い中なの。今日大丈夫だよ。終わったらメールしてね~〉


「よっしゃ~!」


メールをみた瞬間、叫んでしまい、和也は乗客の注目を浴びた…

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