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二度目の恋

第3章 前触れ

「…その通り。今日は先約あるの。また今度改めて行こうね」


「…なんだ、残念~せっかく会ったし、ご飯行きたかったなぁ」


咲良が残念そうに返す。

「…あ、わかった」

「何が分かったの、ニノ?」


「今日、デートですよね?」

すみれがニヤリと笑ってかなみに向かって小指をあげた。


「…!」


いきなり言われて、かなみはどぎまぎしてしまう。


「その反応は当たりだ~」

かなみの反応をみて、すみれが楽しそうに笑う。

やれやれ…。ま、別に隠すことでもないか。


「そう。今日はデート」

「いいなぁ~」

「咲良はまず、相手探さないとね~」

「…ほっといて」

「じゃ、今度来る人アタックすればいいじゃん。結構イケメンらしいし」

「…多分既婚でしょ。ウチに来るんだから」

「指輪してないって総務の子達言ってたけど。どうなんだろうね」


あ、あの人か。総務の子達が騒いでた「新しい営業開発」の人ね…
かなみは休みでその場にはいなかったので、顔は知らないが。

すみれの言葉を聞いて、思い出した。

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