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幼なじみ

第2章 心のモヤモヤ





 すると翔は、しょうがないから教えてやるよと言わんばかりのドヤ顔で、



「日比木沙耶ちゃん!」



そう叫ぶように言った。


日比木沙耶(ひびきさや)なら、俺も知っている。


確か、入学当時から男子に可愛い可愛いと言われ騒がれていたっけ。


学年1可愛いと噂されているみたいだが、あいにく俺はそこまで魅力的と感じたことはない。



「ふーん……、美男美女でお似合いだな」



「へへっさんきゅ」



おだててやると、翔は少し照れたように後頭部をかきながらニッと歯を見せた。


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