愛恋縁一方的愛情劇
第1章 遊び人は凶暴な狼
惇君に犯されていく身体は、全身に熱を帯び始め、少し触れば感度良好な状態になった。
「んッ…」
惇君はまた僕の口を自分の唇で塞いだ。
なれた訳じゃないけど、抵抗もろくにできない僕は、だらんと間抜けに涎が垂れた口端から奪われるしか道はなかった。
唇の割れ目から惇君の舌が入ってくる。
熱い…
…はぁ…
気付けば、僕自身も唇を合わせることに積極的になり、遂には舌を這わせる惇君に抱き付く始末。
こんな状況有り得ない。
こんな状況初めてだし、間違ってるのかも疑問。
ただ、どんどん上がっていく熱が僕の思考回路をぶち壊して、ただ欲求に従えと命令してきたのだ。
「クク…お前、こんなに大胆だったん?」
「ぁッ…」
首に回した腕が、もっともっととせがむように力む。
そして、僕の咥内で行われている激しいキスをもう少し刺激が欲しいと舌が惇君の咥内へと侵入しようとする。
「俺、言っとくけど、痴漢だよ?痴漢されて嬉しいの?」
実は僕は、男性が相手になったのは初めてではなかった。
ただ、こういう行為にまで発展しなくて、無知なままだってだけだった。
痴漢、惇君に痴漢されるなんて考えてなかった。
でも、何でだろうか…
惇君の多くを僕の身体が欲していた。
「ぃ…はぁッ…」
足を惇君に絡みつけて、自分の主張するものをいじってほしいとねだる。
ねだるのも初めてだ。
でも…もう…
「何?」
「イかせてッ」
ゼハゼハとたんが絡まりだした喉から絞り出すようにねだりね言葉を言うと、惇君はまだ一切触れていなかった自身に触れるためにズボンのジッパーを外す。