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ヒーロー

第3章 "出会い"

ビクッ。


思わず固まった。


倉橋は僕の苗字だ。


どうしよう・・・。



「あ、マジ? んじゃ倉橋くん、貸してよ」


彼が笑顔で手を差し出した。


嫌だなんていう勇気はない。


「・・・ど、どうぞ」


スクールバックから数学のノートを出して渡す。 視線は床に落ちたまま。


「さんきゅ♪ お礼になんか奢るよ」


「え・・・」



「ダメだよ」


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