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ヒーロー

第4章 勧誘

下駄箱で靴を履きかえるとき、思い切って紗綾に訊いてみた。


「あの・・・あの人、なんなの?」

「あぁ、城川さん? えっとね、城川さんはね」


紗綾は上履きにはきかえながら言った。


「謎、っていうべきかな。 単位不足で留年繰り返してるらしいの。 いつもふらっときてふらっといなくなるし。 でも、ここらじゃかなりの有名人」


並んで階段をのぼる。


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