
ヒーロー
第5章 決意
入り口の方から声がした。
振り返ると、男子生徒がいた。
濃い栗色に染めた髪、金色に光るピアス・・・。
・・・なんか、見たことある・・・。
「あーっ!」
いきなりその人が大声を出した。
「倉橋センパイじゃないっすか! 憶えてます? 俺ですよ、俺!」
ニコニコ笑いながら美術室の中に入ってくる。
「・・・えっと・・・」
なんか、どこかで見たことあるんだけどな・・・。
僕が首を傾げていると、彼は「マジっすか〜!」と嘆くように言った。
「俺ですよ、佐々岡雅ですよ! ほら、ノート借りたじゃないっすか!」
「・・・あ、『ミヤくん』・・・?」
「そーです! ミヤですよ! いやぁ、嬉しいなぁ!憶えててくれたんですね!」
佐々岡くんがほんとに嬉しそうに僕の手をぶんぶん振った。
・・・えっと・・・どうすれば、いいんだ・・・?
僕は表情がコロコロ変わる佐々岡くんについていけずにただ困惑した。
「えっと・・・佐々岡く・・・」
と、ずっと黙っていた紗綾が口を開いた。
「えっとぉ、佐々岡くんって一年生・・・だよね?」
振り返ると、男子生徒がいた。
濃い栗色に染めた髪、金色に光るピアス・・・。
・・・なんか、見たことある・・・。
「あーっ!」
いきなりその人が大声を出した。
「倉橋センパイじゃないっすか! 憶えてます? 俺ですよ、俺!」
ニコニコ笑いながら美術室の中に入ってくる。
「・・・えっと・・・」
なんか、どこかで見たことあるんだけどな・・・。
僕が首を傾げていると、彼は「マジっすか〜!」と嘆くように言った。
「俺ですよ、佐々岡雅ですよ! ほら、ノート借りたじゃないっすか!」
「・・・あ、『ミヤくん』・・・?」
「そーです! ミヤですよ! いやぁ、嬉しいなぁ!憶えててくれたんですね!」
佐々岡くんがほんとに嬉しそうに僕の手をぶんぶん振った。
・・・えっと・・・どうすれば、いいんだ・・・?
僕は表情がコロコロ変わる佐々岡くんについていけずにただ困惑した。
「えっと・・・佐々岡く・・・」
と、ずっと黙っていた紗綾が口を開いた。
「えっとぉ、佐々岡くんって一年生・・・だよね?」
