
ヒーロー
第6章 確信
「つっかれたね〜。 大分片付いたし、続きは明日にして今日はもう解散しようよ」
紗綾がパン、と手を叩いてそう言った。
窓の外を見ると、空が藍色に染まり初めていた。
・・・もうそんな時間か。
「よーし、解散、かいさぁん」
「城川さん、明日はちゃんと手伝ってくださいよ。 俺ら三人だけで、大変だったんですから」
佐々岡くんが肩を揉みながら入り口にいる城川さんを振り返った。
城川さんはヒラヒラと手を振った。
「あ? 力仕事は専門外なんだよ。 つーか、お前ら! これ以上人増やすなよ! 俺としては天才―」
「カ・ナ・く・ん」
紗綾が口を挟む。
「・・・カナだけでも良かったのに」
「えー? 城川さん、こういうのは多い方が楽しいんですよ! それに私、カナくんの絵、実際に見たいし」
「えっ・・・」
いきなりそんなことを言われて、僕は気が動転しそうになった。
「ね? カナくん、絵、描いてね」
紗綾が振り返って笑った。
―ドキンッ
紗綾の笑顔が眩しすぎて、僕は目を逸らした。
曖昧に頷くことしかできない。
どうしよう。
どうしよう。
紗綾がパン、と手を叩いてそう言った。
窓の外を見ると、空が藍色に染まり初めていた。
・・・もうそんな時間か。
「よーし、解散、かいさぁん」
「城川さん、明日はちゃんと手伝ってくださいよ。 俺ら三人だけで、大変だったんですから」
佐々岡くんが肩を揉みながら入り口にいる城川さんを振り返った。
城川さんはヒラヒラと手を振った。
「あ? 力仕事は専門外なんだよ。 つーか、お前ら! これ以上人増やすなよ! 俺としては天才―」
「カ・ナ・く・ん」
紗綾が口を挟む。
「・・・カナだけでも良かったのに」
「えー? 城川さん、こういうのは多い方が楽しいんですよ! それに私、カナくんの絵、実際に見たいし」
「えっ・・・」
いきなりそんなことを言われて、僕は気が動転しそうになった。
「ね? カナくん、絵、描いてね」
紗綾が振り返って笑った。
―ドキンッ
紗綾の笑顔が眩しすぎて、僕は目を逸らした。
曖昧に頷くことしかできない。
どうしよう。
どうしよう。
