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どらくえ3

第5章 レーベからいざないの洞窟へ

魔法を使った後の隙をついて、イースが一体にとどめをさす。
「ぎゃああ!」
袈裟斬りにされた一体が叫んで倒れる。
残り三体はなおも呪文を唱えている。

「アベルばかり狙うとは…わしらに封印を解かせんつもりか?」

ムタイが詠唱中の一体の首もとに聖なるナイフを突くが浅い。

動じることなく魔法使いは詠唱を続ける。

―攻撃は最大の守備…!

アベルは身軽に木の枝を飛びわたると、ムタイがダメージを与えた一体に向かう。

リサはいつもより手間をかけてスペルを空に描いている。

『メラ』

離れた一体が樹上のアベルに向けて火球を放つ!

アベルは待ってましたとばかりに枝から飛び降り、直下の一体の脳天に一撃を加える。

ゴキン!

魔法使いの頭蓋骨が砕ける音がする。

『メラ』

再び火球がアベルに向け放たれる。

アベルは崩れ落ちそうになった頭の割れた魔法使いの体を掴んで、飛んでくる火球にぶつける。

「ぎゃあああぁ!」

魔法使いの体がローブごと炎上し、断末魔の声が響く。

残り2体。

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