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どらくえ3

第5章 レーベからいざないの洞窟へ

「や~っと着いたな」

ほこらに着いた。

見えてからが遠かった。

木陰に建っているほこらは木や石で作られており、苔むしている。

脇には薪が積んである。

「人がいそうだな…入ってみるか」

アベル達はほこらの前の階段を上がる。

扉を開けて呼び掛けてみる。

「すいませーん、誰かいますかー?」

返事はなかった。

「ん~どうしよう」

「かまわねぇ入って休もうぜ」

イースはそう言って窓際のベンチに腰をおろす。

「まあ、そうじゃのー少し休息も必要じゃし、立っていても仕方がない、かの」
ムタイもそう言って座ってしまった。

アベルとリサは顔を見合わせて、「そうするか」といった調子で同じように座った。

みんな疲れていたのだろう。

久しぶりの安息に知らず、うとうとしてしまった。




パチ、パチパチ…



―ん…?

ふとアベルは目を覚ました。
暖炉に薪がくべられて、燃えている。

窓の外はすでに暗くなっていた。

「眠ってしまったのか…」
頭を振って意識をはっきりさせる。

アベルにもたれて眠っていたリサも目を覚ます。

「ほっほ、目が覚めたかね?」

暖炉に人影。

一瞬身構える。

「アベル、大丈夫だ」

イースがアベルを制し、続ける。

「このほこらの主だ。」

人影は、年老いて白い髭を伸ばした男だった。

男は優しい目でアベルを見ていた。

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