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どらくえ3

第5章 レーベからいざないの洞窟へ

ムタイはすでに暖炉の前に座って、スープをすすっている。

「ふ~っ、うまいのぅ」

満足そうだ。

「あの…」

アベルが老人に説明をしようかと口を開けたとき、老人が先に優しく言った。

「まあ、取り敢えず食事をしてから…それからにしよう」

アベルはほっとして、老人に従った。

食事は暖炉を囲んで、ドングリのパン、スープに鹿肉の燻製、木の実もあった。
「ほんとにおいしい」

リサも満足そうだ。

質素だが、丁寧に作られた食事は老人の人柄を表している。

「アベル殿、魔王退治のため、アリアハンを旅立つのじゃね?」

「はい。」

「魔法の玉と、盗賊の鍵は持っていなさるね?」

「はい、ここに。」

アベルは魔法の玉と盗賊の鍵を取り出してみせた。

老人はゆっくりと頷いた。

「なるほど。わかりました。それでは、私が封印の場所まで案内しましょう」

「えっ?」

「私は旅の扉の封印の守り人。鍵と玉を持つ勇者が現れたとき、封印の場所へ案内するようになっているのです。」

―そうだったのか、でも何で魔王退治のことを…?


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