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人類戦記

第7章 魔眼と魔腕

僕は言われた通りに観察をすることにした。

前々からラチェッタと過ごしてきて、わかっていることがある。

ラチェッタには癖がある。

ラチェッタは、物凄いスピードで動く瞬間、どちらに動く場合でも、僅かに右腕の筋肉がこわばるのだ。

ラチェッタはゆったりと僕の周りを回り始めた。

ゆったり、ゆったり。

そして次の瞬間、ラチェッタの右腕の筋肉がこわばった。

僕はラチェッタのいつもの癖を考え、ラチェッタが高速で移動することの多い「右」方面に狙いを付けて、剣を振り下ろした。

一瞬の間。
これはただの勘に過ぎない。
もしかしたら外してしまうかもしれない。

ヒュッ

僕の剣は空を斬る音と共にラチェッタの左肩に激突し、心地よい程の大きな音が広がった。

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