
あたしのご主人様!
第2章 ご主人様とピンクローター
正直、こういう人達と実際に関わってみたいとは思えないし、若干引いてしまったのもあった。
画面をスクロールしながらいくつか読み終え、顔を上げようとした時。
「ん?」
ある書き込みが目に入った。
名前はシュウ。年は二六。書き込まれている中では、若い方だった。
だが目に留まった理由はそこではなくて、プレイ内容とその下の一言の方だった。
プレイ内容、相手次第。
『相手がどんなプレイを好むかで、俺のスタイルは変わってきます。無理強いはしません。まだ自分のスタイルを確立できていないなら、一緒に開発していきたいです。本番なしでもいいし、会うのが怖いならメールだけでもOK』
淡白ながらも、誠実さが窺える書き込みが新鮮に思えた。
メールだけでもOKという書き込みに、興味を持った。住んでる場所や本名や電話番号を教えさえしなければ大丈夫。アドレスだけなら、何かあったら変えれば済むことだし。
あたしは好奇心に逆らえず、その人にメールを送ったのだ。
それから数ヶ月、シュウとは本当にメールのみのやりとりだった。
