テキストサイズ

月夜に咲く

第9章 朝

そんな千夏に密が
千夏ちゃん僕は大丈夫だから
と千夏の手を握った


「なんだお前等
 兄妹で手繋いで出来てんの?
 気持ち悪いな!」


その言葉を聞いた二人が目に涙を浮かべる


二人を見た詩織

「あんたの方がよっぽど気持ち悪いわ!
 いちゃもんしか言えない
 弱いものにしか喧嘩売れない
 そんなあんたのがよっぽど気持ち悪い!
 謝って!
 二人に謝ってよ!」


詩織は四人の事になると
感情的になってしまうのだ


「なんだてめぇ!
 関係ない奴がしゃしゃりでてくんな!
 お前が慰謝料でも払ってくれんの?
 まぁお前だったらヤらせてくれれば
 いいけど~」
ニヤニヤと気持ち悪く笑って
詩織の腕を掴んだ



その時
痛い痛い!
と男が声を上げた


男の腕を龍が捻りあげていたのだ

「俺のに勝手に触るな
 こいつに触っていいのは俺だ!
 次こいつらに絡んでるの見たら
 次はないからな?」


わかったか?と龍が男に聞く
男はあぁと返事をし校舎に入って行った



そんな男の後ろ姿を見た後
龍は詩織を抱きしめた

「あんまり無茶すんな
 お前の気持ちもわかるけど
 こんなに震えるぐらい怖かったんだろ?
 震える詩織見たら二人とも
 悲しむだろ?な?」

龍は詩織の頬を優しく撫で
宥めるようにそっとキスをした

ストーリーメニュー

TOPTOPへ