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テニスの王子様かもね

第4章 記憶

河村:手塚、連れてきたよ。ただ…

河村が連れてきたのは褐色の髪に紫の瞳のハルトだった。レギュラージャージは雨と髪染めが流れ、黒くなっていた。ハルト自身は手紙を握りしめ、泣いていた。

桃城:ハルト!大丈夫か?

ハルトは頷いた。

手塚:如月、聞きたい事がある。いいか?

ハルト:俺自身の事だろ?

色々吹っ切れ、さっぱりしたハルトは手塚に敬語を使っていなかった。

ハルト:俺は…違う世界から来たんだ。そこじゃ有名人らしくて
『閃光の勇者』って言われてた。本来の歳は23歳、でも、学校とか殆ど行ったことがなくてね…それで無理を言って学校に通ってるんだ。髪と瞳は染めてたんだ。水性ので…カラコンもしてたし。

大石:それが地毛?

ハルト:そう、そして俺は…作られた子なんだ。俺の世界じゃ遺伝子組み換えをして生まれてくる子が普通なんだ。その中でも俺は実験体、モルモットだよ。両親は俺の事を捨てたしね…

ハルトの衝撃的な事実に何も言えないテニス部…

リョーマ:それでも…

沈黙を破ったのはリョーマ。

リョーマ:それでもハルト先輩と会えた事、嬉しいっすよ。

菊丸:如ッチは如ッチだにゃ!

海堂:どんな姿でも同じだ。

皆はその事に頷いた。ハルトは笑っていた。

ハルト:Thank you!

英語でお礼を言った。

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