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私のこと知らないくせに。

第3章 犬と私と猫。




その一言で、体育館は静まり返る。


「別に学年トップ狙ってたわけじゃねぇのに
1位になって、ここで喋ってんだけど

俺は、一年だからって縮こまるつもりねぇーし

いうこと聞く気もねぇから。

あー、あと2、3年のみんな久しぶり。また頼むわ」

「春樹、おかえりー!」

「またよろしくなぁ!!」

「カッコつけてんじゃねぇぞ!!!」

『ははは!!』

「黙れや(笑)

あとさ、ひとつお願いあんだけど。」


なんだこの人は
新入生代表の挨拶ってこんなんでいいの?


「小倉 紗那。コイツのこといじめたやつは
もう、この世から居なくなると思えよ。よろしく」

『ヒュー!!!』


一気に

やるなー!

とか

ヒュー!

とか


すごい、体育館の中が盛り上がる。

え、てか私の名前…。
ひっそりと学校生活送るはずだったのに

私がこんなデブでいる意味が破滅した。


「もー、はるちゃんのばか!」

「はぁ?なにがだよ」

「一人で全部いいとこ持ってくし!」

「知らねぇよ、ばーか」

「べー、だ!!」


なんか、やっぱりこの二人って犬と猫みたい。




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