無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

一「え？あの餃子、食べても大丈夫なの？だったら僕もいただ……」
桐「一条、やめておけ」
一「え？だって」
桐「……夏目さんは俺達よりも何倍も何倍も訓練を重ねているエージェントだ」
一「…って、事は…」
桐「あの餃子は正真正銘、自白薬入りだ」

私達に課せられたミッション。
それは、晴樹に自白薬入の餃子を食べさせる事だった。


夏「新堂。新堂がさぁ、ステラ辞めたら、俺と一緒に餃子の屋台でもやろうよ」
新「……。なんで私があなたと一緒に餃子の屋台をやらないといけないんですか？」
夏「えぇー。イケると思うんだけどな？志水も熱いうちに食べれば？本当に美味しいから」
志「うっす」

晴樹が餃子をパクリと食べた。

志「うわー。マジ超うめー！」

(あ、晴樹食べちゃった…)

新「桐生！一条！ターゲット確保！」
愛「えっ…」
志「!!!」
桐「はい！」
一「モジャ～♪ちょーっとごめんね？」
志「うぉ、ちょい、は？あ？テメー何やってんだよ」

あっという間に椅子に拘束されてしまった晴樹は、黙って前を見据えてる。
私はそんな晴樹が見ていられなくて、視線を下に落とす。

志「……」
夏「志水、悪く思わないでね？」
志「……」
新「さて……志水。お前は何故このような状況になったかわかっているな？」
志「……」

晴樹は反論するわけでもなく、じっと黙っている。

(そういえば、私も理由知らないな……)

愛「あの…、新堂さん、晴樹が何かステラ内で問題でも起こしたんですか？」
新「問題なんていくつも起こしてるだろう？この男は」

(あ、口出ししない方が良かったかも……)

新「志水、お前は長官からの面談を無断で3回も放棄している。よって今から強制面談を開始する」
一「強制面談だって。可哀想～」

そういう一条くんの顔はにっこりとしている。

一「ふーんだ。睨んだって捕まっちゃってるしね～残念♪」
志「……」
夏「ふふ、志水、結構頑張ってるね？」
愛「えっ？」
夏「ん？わからない？志水が食べた餃子は自白薬入り。なのにずっと黙ったままでしょ？」
愛「あっ……」

(そういえばなんだか苦しそう……)

愛「晴樹…」