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IF……餃子を食べたら?

第1章 晴樹に餃子を食べさせてみた

玄関のドアを閉めた次の瞬間
晴樹が後ろから抱きしめてきた。
首筋を強く吸われる。

愛「ちょっ……晴樹」
志「……」

強く抱きしめられて
ただ、晴樹の唇を感じる。
指先から伝わる熱がひどく痛い。

愛「ねぇ…晴樹?」

何も答えてくれない晴樹が私を抱き抱え、
そのままベッドの上に倒された。

愛「んっ……っ」

深いキスが言葉も息も飲み込んでしまう。
肌に触れる晴樹の指先が
いつもの優しさとは違うものだと直感する。
身体を起こそうとするけれど
あっという間に両手を掴まれて
シーツに絡められてしまう。

志「……ったく、なんだよ!新堂さんも夏目さんも……普通、あそこまでするか?お前も知ってたんだろ?」
愛「……。餃子の事は知ってたけど、拘束するとか、面談なんて……知らなかったよ」
志「ったく、ふざけやがって。お前も、なんなんだよ!」

晴樹の感情が私の身体にぶつけられる。
私は
抵抗するのをやめる。
しばらくして
晴樹の歪んだ表情が目に入った。

志「……わりぃ」
愛「……」
志「…悪かった……だから、そんな顔すんな…」

目の縁に溜まった涙をそっと指で拭われた。

志「お前に当たっちまって…悪かった。俺もまだまだガキだな……」
愛「……」
志「愛実…」
愛「……」
志「ごめん……。もう大丈夫だから……」

震える唇がそっと触れた。
柔らかな温もりが、身体を包み込む。
肌に触れる指先が晴樹のものだと実感する。
はだけた胸元に唇が寄せられると、甘い吐息が漏れた。
身体が弓なりになる。

愛「んっ…」

大腿に触れる指先から伝わる熱によって膝が上がる。
晴樹の熱がすぐに私を満たす。
溢れ出す熱に溺れてしまいそうで
晴樹を探した。

志「ここにいる」

晴樹の存在を確認して腕を掴んだ。
軋むベッドの音と
重なり合う吐息を感じながら
身体に晴樹の熱を受け止めて
2人シーツの波に沈んだ。

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