
TRUE LOVE〜本物の愛〜
第1章 暗闇
ーーーーーーー…
私たちの噂はすぐに全校中に流れた。
『校内1の美男美女カップルが誕生した。』
その事実に
ブーイングが殺到。
「俺の依子さまがぁあぁあ!」と発狂するものもいれば
「あたしの神谷くんがっ」と気絶してしまうものもいた
なんなの、この状況。
…でも、男よけには効果がありそう。
これで面倒臭い思いはせずに済む…。
ほっとしたわたしのスマホがピロリン♫と鳴った。
ラインの着信音。
相手は、神谷くんー…
『校内が俺らのことで話題持ちきりだから、
今日は身の回りに気をつけて。』
内容を見てくすっと笑ってしまった。
意外に過保護なのね。
返信は
「なにもないから平気」とだけ返した。
今度は
『心配だし、家まで送ろうか?』
なんてラインがきたけど、付き合った男とはいえ、
家を教えたくはない。
「ありがとう。でも大丈夫だから。」
とだけ返した。
放課後の時間になり、教室から人がいなくなっていく。
しかしまだ外には人がたくさんいたので
人が少なくなったら帰ろうとおもっていた。
図書室で、読書でもしようかしら。
図書室は静かで、放課後は開放され誰もいない。
わたしの唯一のいこいの場所。
私は図書室のある4階へ続く階段を登った。
