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覇者の剣

第3章 記憶

「せやな…《力》があれば、あんな男に負けるわけないもんなぁ」

「…あ?」


なんだかよくわからないが、すごくバカにされたようで基はギロッと颯汰を睨み付けた。


「オレは今まで喧嘩に負けたことはない。でもいきなりあんなわけのわからない《力》で攻撃されたら、武器でもなきゃ敵うわけねぇだろ?」

「武器ならあるで、基の中に」

「は…?」

「わいも基も、天魔一族なんや。何年も換生(かんしょう)を繰り返しても、その天魔一族の《力》は衰えない。やから…」

「ちょっ…ちょっと待てよ!」


話がワケわからなさすぎてついていけない。


「なんだよ一体…天魔一族とか、換生とか…。オレをからかってんのか? てか、そもそもお前誰なんだよ!」

「……はぁ、イライラするわ」

「はぁ? 勝手にキレてんじゃねーよ!」

「なんでや! なんで…」


颯汰は悔しそうな表情を浮かべた。


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