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覇者の剣

第2章 襲撃

あーだこーだと上から言われるのはごめんだ。
ややこしいことにならないうちに離れた方がいいだろう。
でも、さっき悟を様呼ばわりした男のことがどうも引っかかる。
もし悟に何かあったら…。


そんなことを考えながら歩いていると、ふと背後に気配を感じた。


「…」


振り返ると誰もいない。
でも歩き出すとついてくる。


(上等じゃねぇか…)


基は人気のない道に入って行った。
狭い通路を抜けると、工事現場があった。
もう辺りは薄暗いため、周りに人はいない。


「…そろそろ出てこいよ」


基は振り返って、前方を見据えた。
すると、建物の影から人影が現れた。


「あんた…」


建物から出てきたのは、さっき悟を様呼ばわりした男だった。


「一体…なんなんだよ!」


基はギロリと男を睨んだ。
しかし男は余裕の表情で基に近づいていく。


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