そばにいたい。
第3章 二人で水族館
「デザート食べる?」
と聞くと、食べる!と目を輝かせる。
パッとメニューを開いて、デザートのページでにらめっこを始めた。
「うーん…ペンギンパフェ…にしようか、クジラゼリーか…」
ブツブツ悩む遥斗。
もう、可愛いしか言葉がない。語彙力がないのは認めるけれど…それでも、その言葉に尽きる可愛さである。
「決めた!ペンギンパフェにする!麻衣お姉ちゃんも何か食べる?」
と、メニューを見せようとするので
「も、お腹いっぱい、デザート1つは食べきれないかなぁ~」
とお腹をさする。
じゃあ、頼むねと、店員さんにパフェを頼んで、遥斗は頬杖をついて、私を見つめる
「どーしたの?」
「うぅん、楽しいなぁって思っただけ…今日はありがとう」
「うぅん、良いんだよ…私も楽しい」
すると遥斗が
「これって、デートって言うのかなぁ…」
と言うので
「え、うーん…そうだねぇ、どうなんだろう?」
と、誤魔化すように言ってしまった。
そもそも、デートの定義ってなんだろう?
恋人同士で出掛けること?
恋人同士になる前に行ってもデートって言うし…
うーん…そもそも、私達は…親子…?じゃないけど、子供とその保護者だし…うーん…
と唸っていると、遥斗の頼んだパフェが運ばれてきた。
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