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そばにいたい。

第4章 二人の帰宅


「遥斗、着いたよ…起きて!」

「うーん…」


モゾモゾと起き上がる遥斗はまだまだ眠そうだ。
もータクシーで帰ろう…。


「おいで」


そう言って、私は遥斗を抱っこする。
思ってたより軽い。
天使の寝顔が2センチの距離にある。


「よいしょ…」


抱え直して、電車から降りる。
切符を渡し、改札を出てタクシー乗り場へ向かう。


「近いですけど…」


と言って、運転手のおじさんに自宅を告げる
降りるとき大変そうなので、靴だけ脱がせて、抱っこしたままでいることにした。


「…っ」


遥斗の息がかかってくすぐったい…。
遥斗の温もりが気持ちいい…。
メッチャ良い匂いがする…!


着きましたよーとタクシーが停まる。
料金を支払い、自動で空いたドアを出る。


「よっ…」


遥斗を抱え直して、家の鍵を開ける。
肩で廊下の電気をつけ、遥斗をリビングのソファーにおろす。


「潮でベタベタするなぁ…お風呂入れよう…」


お風呂のスイッチを入れ、沸くまで遥斗の横に座る。


「遥斗ー、ベタベタするから…お風呂入ってから寝よう」

「んー…」

「私が洗ってあげるから、お風呂行こう」

「はぁい…」


まだ寝てるな…
ムクッと起き上がってはいるが、まだ寝ぼけている遥斗の手を引いて浴室に向かう


「はい、ばんざーい」


遥斗はボーッとしたまま脱がされていく。
裸になった遥斗は、そのまま浴室に入っていった。

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