そばにいたい。
第4章 二人の帰宅
洗い終わって、二人で湯船に浸かる
「はーると、おいで」
「…」
複雑そうな顔をしてはいるが、大人しくよってきて、抱き付いてくれる
裸のまま抱き合うなんて、犯罪的?
いやいや、これは愛よ。
家族愛、年の離れた弟みたいなもの。
「ぼく、麻衣お姉ちゃんと一緒に暮らせて、幸せだよ」
「そう…?お仕事で帰り遅いときあるし…寂しくない?」
「平気だよ…ぼく、麻衣お姉ちゃんのこと、大好きだもん」
「私も、遥斗が来てくれて嬉しい…なるべく寂しくないように、私、頑張るからね」
「無理しないで、ぼく、ここに居れるだけで良いんだよ…」
「はると…」
切なそうな遥斗…
胸がキュンキュンするぅ…!
「あがろうか…」
「ん…」
見上げる遥斗の潤んだ瞳…
濡れた漆黒の髪…
上気してほんのり赤い肌…
やっべぇ、メッチャエロい…!
そー言うことする気はないけど…これは他人に見せたくない。
湯船から出て、バスタオルで遥斗の体を包む
ドライヤーで髪を乾かしてあげて、私も寝巻きに着替え、自分も髪を乾かしたり、化粧水をつけたりする。
「夜ご飯、どーする?何か食べる?」
「麻衣お姉ちゃんは?」
「うーん…もう作りたくないし…何かデリバリーで頼んじゃう?ピザとか」
「ピザ!食べる!」
キラキラ輝く遥斗の顔。
チラシがあったっけ?と言うと、ぼく見つけてくる!とリビングの方に走っていった。
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