そばにいたい。
第5章 二人の寝室
私は遥斗に手を引かれて私の寝室に向かっている。
一つ断っておくけれど…遥斗には遥斗の部屋を用意している。
ちゃんとベッドもある。
ここに来て最初の日の夜、学校の宿題なのか、国語の教科書の音読を聞いて欲しいと私の寝室にやって来た。
遥斗の声を聞きながら、良い声だなぁ…と思っているうちに私は寝てしまったようで、朝起きたら、私の腕枕で遥斗は寝ていた。
あれ、私、メッチャ駄目な大人じゃん…。
最後まで聞いてたよ、と遥斗が言っていたが、それは遥斗の気遣いの気もする…。
まぁ、それから遥斗は自然とこっちに寝にくる。
ついでにマッサージしてくれる。
極上に気持ちいい。
「はい、うつ伏せに寝てくださーい」
「はぁーい」
私は言われた通り、ベッドにうつ伏せになる。
遥斗は私の背中に跨がるように座りマッサージを始めた。
背中をトトトトト…っとリズミカルに叩く
「んんんんんっ…あーー…」
「いたくない?」
「うん、気持ちいい…よぅ…」
肩から背中、背中から肩へ…上下に繰り返し叩いてくれる
遥斗は座る場所を下にずらして、今度は腰を中心にしてくれる
「んっ…あ"っ…そこ…じょうず……んっ」
「…」
遥斗は黙々と腰を押してくれる、気持ちいところを的確についてくる。
「遥斗ぉ…」
「んー?」
「足の方もして欲しいなぁ…」
「良いよぅ」
遥斗は私の足の横に座り込み、足首の方から揉み絞るようにしてマッサージしていく。