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触って、七瀬。ー青い冬ー

第12章 赤糸の行方


ぶるるるる、という振動の音が真っ暗な部屋の中に響く。

「あ、あ」

怖い。
今までに見たことがない数の震えるもの。

「見るだけでも興奮するなぁ?」

立花は、僕の目の前で震えるそれを見せた。

「は、はぁ…」

駄目だ、こんな体で耐えられると思えない。

立花はバイブを僕の首筋に当てた。

「っぁあ、ひっあ、あ」

ゾクゾクして、背中が痺れた。

腕を動かすと、ジャリ、と鎖が鳴る音がする。
バイブは脇の辺りをなぞって下りていく。


「ふっ、はぁっ、」

ジャリ、という音が高くなる。

「もう我慢できないなぁ…」

立花はそういうと、汗で濡れたシャツの上から、浮き上がった固い突起にバイブを軽くあてがった。

「っんぅっ!」

背中が反って、身体が勝手にバイブに突起を押し付けようとしている。

「ぁ、あ、あっぁっん、はぁっ」

足が痙攣していた。
この程度の刺激で、どうしてこんなに震えているんだ。

「んんっ、やぁ、やっ、いやっだ、あ」

知らない。
乳首だけでこんなに強く感じるなんて。

「ほら、もうイきそうやなぁ?」

嘘だ、そんなわけがない。


「はっ、はぁっ、あぁっい、いっ」

ジャリ、と鎖が僕を引き止めても、
僕は逃げようとした。

「あんた頑張るなぁ、敏感なくせに」


もう一つの手が、僕の脇腹をすっと撫でる。

「い、ひぁっあぁ」

ただ撫でられているだけなのに、
気持ちよくて、頭の中が真っ白になる。

ぶるるるる、と新しい振動が聞こえる。


「ほら、もう一つ」

もう一つのバイブが脇腹に当たる。
びりっ、と肌に高速の刺激が与えられる。

「ふっあ、んっ、いぃっやぁっ」

そのバイブも、もう片方の突起に向かってシャツの上から肌を撫であげていく。

「ほら、こっちにも当たる」

「んやぁぁっ!」

ヂリヂリヂリヂリ、と乳首の先端が高速で擦られた。

「あっやっ、やっだ、やだ、やだ」

両方の突起が擦られて、快感が僕の頭を満たしていった。

「乳首だけでもイけるやろ?」


立花が言う言葉に、頭が勝手に従っているみたいだった。

「は、はぁっ、い、いぁ、い」

ジャリ、と鎖が揺れた。
逃げたいのに、逃げられない。

「はぁっ、ああっ!ぁああ」

「イけ」


耳元で言われた言葉で、僕の頭は完全に壊れてしまった。


「っん!んんんっ!あっああ」

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