触って、七瀬。ー青い冬ー
第12章 赤糸の行方
「んっ、んぅっ」
キスに応える、縛られた七瀬の指先が震えていた。
いつもよりも敏感になっている。
どんな強い薬を飲まされたんだ。
思い切り、何度も何度も果てさせて、
気を失うまでいじめてしまおうか、
それとも、焦らして焦らして、
果てる直前の快感を何度も与えて
泣かせてしまおうか
どちらにしろ、その目隠しを取ることはできないから
俺の目を見ながら狂う君を見ることはできないから
…その目が一番見たいのに
でも、俺の顔なんて君は見たくないだろうから
俺は、七瀬の膨らんだ股間を、服の上から
擦った。
「っひ、ぁっああ」
七瀬の腰が浮き上がる。
やはり、少しの刺激でも大きく反応した。
ズボンを下ろして、その棒を握る。
する、する、と手で作った輪でしごく。
「っあ、あっあ」
棒はどんどん大きくなっていった。
「っう、あっ、うあ」
このままずっとこうしていたい。
俺の手に翻弄される君をずっと見ていたい。
縛ったまま、全部俺のものにしてしまいたい。
《 お前、七瀬が好きなんだろ 》
「っ…」
これは、本当にそうなのだろうか
「はっ、はぁっあぁっ」
触りたい、縛りたい
「はぁっ、ああ、あっ、っあっはぁ」
泣かせたい、狂わせたい
「あっ、あ、い、く」
手を離した。
「…っあ、ん、んんっん」
反り立った棒は、びくびくと跳ねていた。
こんな、異常な感情を
恋とよぶのだろうか
「んん、んんっ」
びくびくと跳ねる棒の先から、透明な液体が溢れていた。
触れて欲しくて、刺激が欲しくて
堪らないのだろう?
その、悶える様が愛おしい
いつまででも君の前にぶら下げてあげよう
君が欲しい、絶頂という餌を
そして、手が届きそうになったら
お預けにしてあげる
そして、君は泣いたり、駄々をこねて
あるいは、いじらしくおねだりなんかして
俺にすがりつくだろう
俺のいいなりになるだろう
その時、君が俺のものになったような気がするから
だから、やめられないんだ
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