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触って、七瀬。ー青い冬ー

第23章 舞姫の玉章



「何?」

どんな反応をする?
高梨君。

「…」

にっこり。
…彼はまた笑っていました。

ああ、別に何言われたって気にしないタイプだったかもなぁと思い出して、いろいろな事をぶちまけたのを後悔した。

すると、彼は僕の胸ぐらを掴みました。


「一発殴りたい」

間近で見る高梨君は、とても綺麗
綺麗で、怖い

「駄目だよ、顔は」

一応、モデルもどきだからね


「じゃあ、黙れ」

高梨君、熱しやすく冷めやすいので
ちょっと今ご機嫌斜めみたいです

「何にそんなに怒ってんだよ。
怒りたいのはこっちなんだけど?」

僕も少し、こいつを怒らせたかった。
ニコニコ余裕ぶってる高梨はウザすぎてキモいので。

「お前さぁ、話が長い。ぐちぐち言って拗ねてるガキか」

「離してくれないかなぁ、苦しいんですが」

「確かに俺も悪かったよ、浮気性で?でも」

「ああ!やっぱり浮気とかバリバリしちゃうんだ。ナンバーワンホストは怖いよーごめんなさい」

「はぁ?お前、マジで言ってんのそれ」

「うわ、怖い怖い」

とても怖かった。
多分、高梨はヤクザと変わらない気質なので…
でもまさか、僕をボコボコにはできないだろうという謎の自信もあった。


「怖いこと教えてやるか?」

「何…」

高梨は僕に教え諭した。


「お前が兄貴だと思ってた紘ってさあ
お前と子作りしようとしてたんだってさあ」

「…意味がわからない。紘さんは男です」

「そうだよ、男だ。でもこれが出来るかもしれないって。最近、万能な細胞ができただろ。あの原理で体細胞から卵子作って精子合わせて受精させる。
あいつの家で研究してるらしい」

「…なんで、できたとしても、紘さんが僕と」

「知らねえよそんなこと。お前こそ俺よりヤバイだろ。学校から消えてから誰とやった?何人と寝た?
モデルになってファンも増えただろ」

「増えてないわ。寝てもないしやってもない」

「へー…」

高梨は視線を落とした

こいつ、目の使い方が非常にいやらしい


「腹出せ」


「…はい?」

高梨は僕を椅子に座らせた

「いや、紘さんの話をしてくれません…か?」

「だ、ま、れ」

高梨は僕のシャツをめくった
ヘソを出したが、それでどうしたい?


「七瀬さん、ヤってますね?」

高梨は脇腹の赤い跡を触った

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