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俊光と菜子のホントの関係

第9章 『勝手にジェラシってる』




 ――バイトがある智樹とは大学で別れ、祐太とは方面が違うから改札過ぎたところで別れ、今は一人で帰りの電車に揺られていた。

 今日は講義が早く終わったしバイトもない。この時間だったら、菜子に遭遇するかもしれないな。菜子の高校の最寄り駅は、大学の最寄り駅と同じ路線だから。

 電車の混み具合は今のところそこまでなく、席がまばらに埋まってる程度。座ろうとすれば座れるけど、あえてつり革に掴まって立ち、右へ流れていく車窓の景色を眺めていた。


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