
俊光と菜子のホントの関係
第9章 『勝手にジェラシってる』
と、急に電車がガタンッ……と激しく揺れた。
「っ、きゃっ……」
「っと」
後輩のコが俺の方によろけてきたのに反応して、とっさに腕を掴んで体を支えた。
「……大丈夫か?」
「す、すみません、先輩っ。わたし、油断してよろよろしちゃって……」
大袈裟によろけたのが恥ずかしかったんだろうな。顔を赤くして俯いてる。
「いや、無理もないって。この辺り、異常なぐらい揺れるから……」
んっ? なんか、スゲー視線を感じるんだけど、何だ?
ふと、目を向けてみると――
菜子とバチッと目が合った。
