
俊光と菜子のホントの関係
第28章 特別編『菜子の誕生日お祝いデート(後編)』
「……なら、菜子が持ってきたヤツを使いたい」
「へぇ?」
俊光君の、私の手を握る手が、更にギュッと強くなる。
「菜子が持ってきたヤツを使って……菜子と繋がりたい」
「俊光君っ……」
どっひゃあーっ! 刺激が強すぎるよぉーっ! 鼻血ブシャーしちゃいそう!
俊光君の口から、そんなセリフが聴けるなんて。
「じゃあ、庭園を見終わったら……部屋に戻ろう」
「っ……うんっ……」
どうしよー。すごくドキドキしちゃってる。今の私、俊光君の浴衣姿を見た時以上に緊張しちゃってる。
でも、もう……ピンポンとかして、下手に気持ちを紛らわす必要はないよね。
俊光君と一緒だってわかったもん。
すごくドキドキしてるのも、きっと一緒だよね。
