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たけるとみかる―双子みたいな幼なじみ―

第6章 佐倉武・最終話



「とはいえ……お前には今……夕崎がいる」


 そうなんだ。こいつは今、彼氏持ちなんだ。実果留が夕崎を好きじゃないにしろ、今はそういう状況なんだ。

 なのに俺は寝ぼけていたとはいえ、そんな実果留に手を出してしまった。


「あ、武それはね――」

「そのうえ、お前の気持ちを無視して強引に……」

「あの、だからそれはっ――」


「だから実果留……俺を思いっきり殴れっ!」


「……えぇーーっ!?」


 俺の一方的な要望に、実果留は声をあげて驚いた。



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