
たけるとみかる―双子みたいな幼なじみ―
第1章 杉並実果留
それからはもう、給食の牛乳を拒否しなくなった。
むしろ、武と一緒の身長をキープしたくて、いっぱい飲むようになった。
男子達の言うことも、全然気にならなくなった。
逆に笑い飛ばせるようになった。
武の顔が近くで見れるという特権付きの身長が、
大好きになった。
双子と呼ばれるのは、必ず武と一緒にいる時だったから、それをいつか『双子コンビ』じゃなくて『双子カップル』と言われるようになったらいいなと、密かに思うようにもなった。
だから私は――告白もしようとしていた。
だけど、今度は武に変化が……。
