
たけるとみかる―双子みたいな幼なじみ―
第6章 佐倉武・最終話
「……み……実果留……」
「ん?」
「お前の……首の辺り……」
「……え? 首の辺りって?」
実果留は何のことかわからなそうに、言われたところを触れたり、首を捻って見ようとしたりしていた。
「お前には見えないよ」
「武? さっきから何言って、」
「ついてるんだよ。その……アザみたいな、しるしが……」
「アザ? しるし? …………っ!!」
実果留の顔が……一瞬にして赤くなった。首を押さえたまま動かなくなった。
顔に汗までジワリとかいてきている。
どうしてついたかが、わかったみたいだった……。
