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「好きです。付き合ってください」

第9章 創作「好きです。付き合ってください」

「ちなみに、“元”生徒会長、ね。3年は12月で生徒会も引退してて、今は2年生が新しく生徒会長になってるから」

いや分かってるよ。でもなんか、岡本くん=生徒会長、のイメージなんだよ。

「なんだよ。文句ありそうな顔して…。あ、告白、うまく行ったんじゃん? ほら、2人で一緒に帰っていってる」
「えっ。もしかして、手とか繋いでる感じ?」
「いや、そこまでは。てか、自分で見たら?」
「やだ。怖い。現実を直視したくない。由紀子はいつまでもアタシ達と一緒にバカ騒ぎし続けると思ってた。由紀子に彼氏出来ちゃったら、もう一緒に遊べないじゃんさー。由紀子ぉ。アタシを一人にしないでぇ」
「しまは、そんな薄情な奴じゃねぇから、大丈夫だよ。これからも遊べるよ。あとさ、純粋に親友の幸せを喜べって」
「でも。やっぱり一緒に遊べる時間とかは減ると思わない?」
「まー、そりゃ、今までと全く何も変わらず、ってワケにはいかんでしょ」

下駄箱から靴を取り出し、履き替える。

ふ~……。

「ま。元気だしなって~。俺がいるじゃん?」
「へ?」
「長期休みとかの宿題の写し合いとか、またやろーね♪」
「あぁ~。科目の分担が一人減るじゃん!」




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