
「好きです。付き合ってください」
第9章 創作「好きです。付き合ってください」
鈴木のお母さんは、私たちが小学校低学年の頃に、PTAのボランティアとして校外学習の時の付き添いや図書の読み聞かせなどでよく学校に来ていたから、同じ小学校の出身者は知ってる子が多い。特に私なんて、ずっと鈴木とクラスが一緒な上に出席番号まで近いもんだから、児童4~5人に1人の割合でボランティアの保護者がサポートに付く、という時はほぼ毎回鈴木のお母さんが一緒だった。
ただ、最後に会ったのは小2か小3ぐらいの時で、あれから5年以上が経っているから、私だってすぐにわからなかったみたい。
逆に、鈴木のお母さんは昔のイメージのまんまだったからすぐにわかった。
「そっかぁ。ゆみちゃんか~。久しぶりねぇ。卒業おめでとう。高校はどこに行くの?」
「あっ。嶋川高校です」
「あら。じゃあ、こうちゃんと一緒ね。高校でもよろしくね」
「…こうちゃん、まだ帰らないなら、お母さん先に帰るけど?」
「あ、帰る帰る!じゃぁな、さゆ!」
そそくさと母親のほうへ去って行く鈴木。まぁ、気持ちはわかる。車で帰るの、楽だもんね。とくにここからうちの小学校区方面は坂道も多いし、地味に遠いし。
うちのお母さんは、式が終わったらさっさと帰ったみたい。卒業式後に最後のS.H.Rがあるから、我が子を待って一緒に帰ろうとする親もいるし、普通にさっと帰っちゃう親もいる。
さ、て。私も帰るかー。
ただ、最後に会ったのは小2か小3ぐらいの時で、あれから5年以上が経っているから、私だってすぐにわからなかったみたい。
逆に、鈴木のお母さんは昔のイメージのまんまだったからすぐにわかった。
「そっかぁ。ゆみちゃんか~。久しぶりねぇ。卒業おめでとう。高校はどこに行くの?」
「あっ。嶋川高校です」
「あら。じゃあ、こうちゃんと一緒ね。高校でもよろしくね」
「…こうちゃん、まだ帰らないなら、お母さん先に帰るけど?」
「あ、帰る帰る!じゃぁな、さゆ!」
そそくさと母親のほうへ去って行く鈴木。まぁ、気持ちはわかる。車で帰るの、楽だもんね。とくにここからうちの小学校区方面は坂道も多いし、地味に遠いし。
うちのお母さんは、式が終わったらさっさと帰ったみたい。卒業式後に最後のS.H.Rがあるから、我が子を待って一緒に帰ろうとする親もいるし、普通にさっと帰っちゃう親もいる。
さ、て。私も帰るかー。
